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フィーカでほっと一息

「フィーカしよ!」でスウェーデン流コミュニケーション。植物性ドリンク・オートミルクが大人気!

「フィーカしよ!」は職場でも友達と会う時も良く出るフレーズ。フィーカ(スウェーデン語:fika)とは、甘いものを食べながらコーヒーを飲んで、今している作業を一旦ひと休みするというスウェーデン人の習慣のこと。この一旦手を止めて休み、仲間とコミュニケーションを取る時間、フィーカ。スウェーデン人にとってとても大切な時間。会社でも毎日5分ほどの簡単なフィーカの時間が1日2回ほどはあって、毎週木曜日は30分ほど長めに時間をとって、チームの誰かがお菓子を用意して(もちろん経費精算して)チームビルディングの時間になっていた。スウェーデン企業主催のカンファレンスだと、スケジュールにフィーカがだいたい10時と14時頃に2回組み込まれていることが多い。他の国から来た同僚が、「え?フィーカって休憩時間じゃなくて、スケジュールに組み込まれているの?」とびっくりしていた。

コーヒーと一緒にカネルブッレ(シナモンロール)やカルダモンロールを食べるのが王道。カフェに行くとこのシナモンロールの豊かな香りにそそられて、急に小腹が空いてつい注文してしまう。私もコーヒーは大好きで毎日飲む。ブラックよりはミルクを入れるのが好き。でもここ数年は牛乳ではなくオートミルクを入れて飲んでいる。
「どうすればこの地球を住み続けられる場所にできるのか」そんなことを考えるうちにプラントベース(植物性)の食生活が心地良くなってきた。自分が生きる上で排出している温室効果ガス(CO2)の排出を抑えるために、できることから始めたいと思い、お肉を減らしている。色々調べるうちにお肉を作るためにはCO2やメタンガスを大量に排出していると知ったから。それと同じ理由で家畜を減らすという意味で、ミルクなどの乳製品に関しても植物性のものを積極的に選ぶようになった。

そもそも牛乳は、大量の水を使って家畜用の餌を作って、運んで、食べさせて、わざわざ牛を育てて、人口的に妊娠させて...。牛はゲップやオナラで、メタンガスを出しながら生きている。しかも毎年妊娠させられて、子どもを取られて5年ほどでお役目終了、っていう倫理的にも知れば知るほど飲みたくなくなるストーリーがある。昔は牛乳が「栄養を摂りやすい飲み物」として作られて、それが必要だった時代だったかもしれない。でも今は他の選択肢で栄養をとって、飲み物を美味しく楽しめる方法が増えてきた。環境破壊への影響を抑えて、そして倫理的にも気持ちの良いプラントベースの食べ物や飲み物をたくさん作る技術が開発されてきているから、私はそちらを選びたい。そう思うようになった。

「その選択が自分の身体と気持ちを良くするから選ぶようになった」っていうのは正直あくまで理由の一部。スウェーデンではどこのカフェに行ってもオートミルクが牛乳以外の選択肢としてあり、もちろん追加料金なしでリクエストできる。ブランドはいくつかあるが、このコーヒー用に作られたオートミルク(OATLY BARISTA EDITION)はラテなども作れるように泡立つようになっていて、そもそも味が非常に美味しい。開けていなければ常温保存できるので、我が家ではオンラインで30本ほど一気に買って届けてもらっている。ちなみに1本19-20KR(250円ほど)で牛乳と価格は変わらない。普段飲み終わったパックをリサイクルする時も、とても気持ちがいい。なぜなら動物性のものは一切入っていないから、牛乳パックを洗って干した時のあの臭い匂いが全くしないから。

プラントベースのミルク系ドリンクはオートミルク、アーモンドミルク、ライスミルク、豆乳と色々ある。豆乳も良いが、熱帯雨林を切り倒して土地を作って、家畜の餌を作るために大豆が大量に作られている、そんな現状を考えると、あまり心地よくなかった。普段の食事でお豆腐は食べるし、麻婆豆腐もお味噌汁も大好き。アーモンドミルクも作る上で大量の水が必要で、だったらドリンクは豆乳やアーモンドミルクではない別の選択ができるといいなと。結局、オートミルクに落ち着いた。

スウェーデンでは環境や倫理的な理由ではなく、植物性のオートミルクを飲む人が多い。それは乳糖不耐症という牛乳に含まれるラクトースのアレルギーでおなかが痛くなる人が多いから。だからカフェにも必ずあるし。スーパーには植物性の商品は、ミルクだけじゃなくて、チーズっぽいものとかクリーム類のもの(クリームチーズ風、生クリーム風、ヨーグルト風などなど)がたくさん置いてある。少し大きめのスーパーに行けばブースが何個もプラントベースの食材で埋め尽くされている。

日本でも、スターバックスでは追加料金なしでオートミルクがオーダーできるようになったようで、ちょっと嬉しくなった。カフェでオートミルク入りのコーヒー飲んでフィーカしてみようかなって思ってくれた人が一人でも増えたら、私はスウェーデンで小躍りする。


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